年度始めのご挨拶と、学会の一般社団法人化のご報告

理事長 関谷隆夫
一般社団法人日本母体胎児医学会
理事長 関谷隆夫

 会員ならびに関連の皆様におかれましては、平素より日本母体胎児医学会の活動にご協力頂き、厚く感謝申し上げます。
 日本母体胎児医学会は、1978年に当時の日本産科婦人科学会ME問題委員会委員長であられた鳥取大学の前田一雄教授により、第1回日本産科婦人科ME懇話会として発足し、2000年に日本産科婦人科ME学会へ、さらに2008年には日本母体胎児医学会と名称を変更し、本年で50年目を迎える歴史ある学会です。
 本学会の目的は、医学者(M)と工学者(E)が協力して、産婦人科領域におけるメディカルエンジニアリングの学理および応用の研究を推進すると共に、母体胎児医学に関する基礎的、臨床的研究についての発表、知識の交換、情報の提供、教育・啓発活動などを行うことにより、医学・医療の発展に寄与することです。
 昨今、医療体制や社会情勢の変化の中で、こうした理念を実現して社会に貢献していく為に学会の体制整備が求められ、さらなる発展を目指して以下の4項目について学会改革を進めて参りました。
① 評議員・理事会制への変更
② 事務作業の外注化
③ 超音波検査に加えて胎児心拍数モニタリングに関する教育活動の充実
④ 若手医師や助産師等の学会活動への参加促進
 このうち、学会の体制変更につきましては、2022年7月1日からの評議員・理事長制への移行に伴いまして業務は効率化されて円滑な運営が進み、事務作業につきましても業者様のご支援の下に円滑に行われ、会員の皆様の利益に資する体制を構築することができました。また、2025年度学会総会において法人設立の承認が得られましたことを受け、2026年4月1日より一般社団法人としての活動が始まりました。皆様もご承知の通り、『一般社団法人及び一般財団法人に関する法律』に根拠を置く学術団体の設立には、組織における運営の透明化と継続性の維持に加えて責任の明確化が求められますが、団体の社会的信用が向上するとともに、契約や財政上のメリットが得られることは、学会の運営と存続に大きな力となります。
 次に、教育につきましては、これまでの学術集会を通した学際活動と超音波セミナーに加え、新たにCTGセミナーを通した教育活動を開始し、多くの皆様にご参加頂いております。また、幹事の皆様のご尽力により、学会ホームページの中で最新の産科診療情報を『MEMEプロジェクト』と称しての動画配信しております。さらに、これまで本学会で編集し、東京医学社より刊行して参りました、『CTGモニタリングテキスト』が2026年5月に改訂第3版として発刊されることとなりました。
 その他にも、数多くの学会がある中で本学会を選択して頂く為には、会員のアメニティー向上をはじめ、新規会員の確保が不可欠で、医学者(M)と工学者(E)はもとより、助産師や臨床検査技師をはじめとしたメディカルスタッフの皆さんにもご参入頂けますよう努力しております。
 このように、多くの課題に取り組んでおりますが、私と致しましては、これまで多くの先輩方が築き上げてこられた本学会の歴史と伝統を尊重するとともに、将来を見据え、会員をはじめ役員の皆様とともに本学会の活動を通して母体と胎児の明るい未来の実現に貢献して参る所存でございますので、ご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

2026年4月1日